サンクトガーレンは、神奈川県厚木市にあるブルワリー。
日本国内においてビールの小規模醸造が解禁されるより以前に、アメリカ・サンフランシスコにてビールの醸造販売を開始し、そのビールを逆輸入して販売をしていました。
国内で小規模醸造が解禁されるまでは酒税法に触れないアルコール度数1.0%未満のビールを醸造していたこともあり、これが日本の”元祖地ビール”と言えるかもしれません。
国内地ビール産業の先駆けとなったブルワリーです。
会社としての設立は2002年ですが、醸造開始としてはアルコール度数0.75%の醸造を行った1993年もしくは神奈川県厚木市に工場を移した1997年でしょうか。日本のマイクロブルワリーとしては長い歴史を持つブルワリーです。
ブルワリー情報
醸造所
TAPROOM
飲める店・買える店
サンクトガーレンのビールが飲めるお店、買えるお店をGoogleマイマップが公式サイトで紹介されています。
近くにあるかも!?
ふるさと納税
神奈川県厚木市のふるさと納税返礼品になっています。
ビールだけでなく、タップルームの飲食チケットもふるさと納税返礼品になっています。
5000円分の飲食チケット
メモ
サンクトガーレンの沿革
創業者の岩本氏のお父さんが飲食店経営者で、国内の他にサンフランシスコにもお店を構えていました。そのサンフランシスコの飲食店でビール造りをしていたのが岩本氏で、サンクトガーレンの始まりとなります。
当時の日本はビールの小規模醸造が認められていなかったため、サンフランシスコでビールを醸造しカフェで提供すると同時に、日本にも輸入して国内の直営飲食店で販売するという形をとっていました。
それがまさに日本の産業規制の象徴であるとアメリカメディアで皮肉交じりに取り上げられ、日本のメディアでも話題となり、間もなく小規模ビールの醸造が解禁されるという大きなムーブを起こしました。
マイクロブルワリーが解禁となり、岩本氏は神奈川県厚木市にビール工場を設立して国内での醸造販売を行いました。
”地ビール”は流行り、流行に乗って多くの人が参入して関わり、本来の地ビール・クラフトビールのイメージや意味が徐々に違った意味合いに置き換わっていく・・・流行とは時に残酷なものですね。
苦難を乗り越えて、”自分が飲みたいと思うビール造り”から”苦くないスイーツビール”という新たな路線にもチャレンジして、より多くに人に楽しんでもらいたいという、飲み手に寄り添ったビール造りを続けていらっしゃいます。
「サンクトガーレン」の由来って・・・?
スイスに「サンクトガーレン修道院」があります。この修道院は、世界で初めてビールの醸造免許を取得。ビールの醸造がを公式に認められました。
日本では小規模醸造が認められない時代に、サンクトガーレンはアメリカでビール免許を取得。それはアジア人で初めての出来事でした。
どちらもビール醸造史上、その時代の新しい一歩であったことに違いなく、サンクトガーレン修道院の志を受け継ぐべく、”サンクトガーレン”と名付けたというわけです。
Beer
基本のタイプはエール(上面発酵)です。
サンフランシスコが醸造の始まり=アメリカ西海岸ということでホッピーでフルーティなビールが主力かと思いきや、通年商品は様々なタイプのラインナップがあります。スタウト系はもしかしたらサンクトガーレンといえば黒!的なイメージになってきているかも・・・。
バーレーワインやチョコレートスタウト、甘さや香りを追求した”スイーツビール”なども定番ラインナップとして販売されています。
近年のマイクロブルワリーは数量限定醸造したりコラボしたりとラインナップがころころ変わりがちですが、サンクトガーレンではお気に入りの味が見つかればリピートしやすくなっています。